「捨てないパン屋」に学ぶ働き方・売り方。自転車操業から脱出する工夫をしていこう。

忙しそうな金髪女性

以前、廃棄ロスを少なくする提案に関する記事を書きました(利益が出ない原因のひとつ、廃棄ロスを改善しよう!「捨てないパン屋」に学ぶ商品づくり)。

この記事に書いたパン屋さんは商品づくりだけを改善したわけじゃありません。商品づくりに伴って、働き方・売り方も変えていました。飲食業は長時間労働でキツイ仕事というイメージに切り込む考え方だと思いますので、できるところから参考にしていきましょう。

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「捨てないパン屋」の働き方・売り方

この記事で話題にするパン屋さんは広島の「ドリアン」さん。私がこのパン屋さんを知ったのは、朝日新聞の記事「捨てないパン屋」の挑戦 休みも増えて売り上げも維持」を読んだからです。ドリアンさんの働き方・売り方はどんなふうに改善されたのでしょうか。

働き方を変えた。労働時間が劇的に短くなった。

こちらのオーナー田村さんは、以前は18時間(!)も働く、超多忙な生活だったそうです(そして廃棄も多かった)。今はこんな働き方だそうです。

  • 田村さんがパンを焼くのは朝4時~11時の7時間
  • 毎日午後はオフ

これは驚きですよね!毎日午後はオフなんてうらやましい。ここに至るまでに田村さんはいろいろな角度から改善を繰り返したようですが、大まかにいえば商品をしぼり、調理工程の手間を大きく省いた(代わりに良い素材を使うことにした)ということです。

手間ヒマは自己満足

田村さんの言葉で私が印象に残ったのは、「手をかければかけるほど良いパンが焼けると思ってた。でも違った」という話です。特に日本では手間をかけることに美学を見出しがちな風潮があります。

でもお客さんにしてみれば、美味しいものが食べられるなら手間ヒマなんか関係ないんですよね…。手間ヒマかけてますよ~って話を聞くことでよりいっそう美味しく感じる効果もあるのでしょうがそれはオマケ的な要素であって、極端な話、5分で作ったものでも美味しければ問題ないと思いませんか。

原価と人件費(手間)ならどっちをとる?断然、原価でしょ!

こうして考えていくと、原価と人件費のどちらで商品価値を上げていくかというテーマに行きつきますね。

これにはオーナーの営業方針も絡んでくるとは思いますが、私としては人件費を削って(給料を安くすることではありません、調理工程やその他の仕事を見直して、少ない人数で回せる内容にするということです)、原価にまわすのが得策ではないかと思います。

なぜならこれからの時代、人件費は高騰する一方だからです。特に飲食業は人手不足です。それに加えて、人とモノ、どちらが管理しやすいかといったら断然モノだからです。

原価を上げることで(イイものを使うことで)商品価値を上げ、その代わり手間を最大限省いて提供する(人件費を下げる)。個人飲食店がこれから生き残る突破口というのは、この辺りにありそうな気がします。

売り方を変えた。販売チャネルを増やし、売り切る工夫を

ドリアンさんは売り方も大きく変えました。

  • 店を開けるのは週3回、午後だけ
  • 売れ残ったパンは近隣のハム店などに委託販売
  • ネット販売や定期購入の実施
  • それでも余ったらラスクに

実際に委託販売などはどういう契約か知りませんが、委託する以上は多少なりとも手数料が発生するでしょう。が、売れ残って廃棄になればマイナスになるわけですから、手数料をとられても売り切った方がいいのは間違いありません。

飲食店の場合はどうやって落とし込むか

これはパンのように物販しやすいものだからこそ実践できるのは間違いないですね。一般的な飲食店では真似しにくいです。飲食店でできそうなやり方はセルフサービスの追及でしょうかね…。

しょぼい提案ですみません^^; でもこれで成功したのは都心で流行った立ち飲み系のお店ではないでしょうか。例えば「俺のフレンチ」というお店は、この記事で書いてきた内容の1つの形だと思います。

良いものを出す。原価もかかってる。でも席はないし、サービスも簡素(スタッフ削減→人件費削減)。世の中のお店がみんな立ち飲み・立ち食いになってしまったらさみしいですが、部分的に何らかのサービスを削ることで商売として成り立たせることはできそうかなと思います。

実際、「俺のフレンチ」が成功したのも「安く美味しいものが食べられるなら、サービスが貧弱でも構わない」という層が少なくない証だと思います。

パン屋さんの成功例をみて「でもウチは居酒屋だから真似できないよ」とあきらめるのは簡単ですが、頭をひねって何か自分の店にも落とし込めるものがないか、もう一度よーく考えてみましょう。

管理人から

私がこのパン屋さんをブログで取り上げる際に、「とてもいいな~」と思ったのはオーナーに時間ができたことです。オーナーの田村さんは、オフの午後に人と会ったりして情報収集の時間にあてているようです。

私は、やはり時間的に多忙な自転車操業というものは長続きしないと思います。忙しく働く時間ももちろん尊いし大切ですが、情報収集や思考の整理にあてる時間というのは絶対に必要な要素だと思います。

一旦立ち止まって、次はああしたいな、こうしたいな、あんな風になりたいな、今の改善点はこんな風にしたらどうだろう…。

多忙すぎてこういう思考すら持てない状態だと、単なる時間の切り売りになってしまう。やっぱり人間だから、蓄積して財産にしたいじゃないですか。

その為には食事や風呂以外に、最低限の自分の時間は必要なんですよね。忙しさから無理にでも一旦離れる工夫をしてみましょうよ★それではまた。

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